子供に発症する股関節症

 

ペルテス病は大腿骨頭に血液が通わず細胞が死んでしまう事阻血性壊死となる疾患で、阻血の病因は多くの場合は不明ですが、大腿骨頭周辺の血行や他の股関節疾患が大きく影響していると考えられています。

 

このペルテス病は初発年齢が4~8歳ということで小さな子供に多く、特に6歳頃に起こりやすく、男児は女児の5倍近くの発症率だということです。

 

ペルテス病は子供の跛行から発見されることが多く、別に熱もないのに、運動した後で足を引きずったり、股の付け根や太ももを痛がったりします。

 

痛みや足の引きずりは少し休憩すると解消しますが、子供の足をよく見ると太ももの筋肉が細くなっていたり、床であぐらがかけなかったりするのが特徴です。

 

これは股関節を構成している大腿骨の骨頭部分への血液の流れが悪くなり、大腿骨の頭が崩れてくるために生じるもので原因は不明とされています。

 

大腿や膝にかけての疼痛が多いのですが痛みは比較的軽いのが救いです。レントゲン写真やMRI撮影で診断され、治療としては、体重をかけない免荷が治療の中心で、牽引と装具が使用されます。

 

これで、骨頭を寛骨臼に収め、臼蓋に対し不適合を生じないように骨頭の変化を防止します。場合によって骨切り手術が必要になります。