手術が中心の股関節症

 

手術が中心となる股関節症としては、特発性大腿骨頭壊死症や大腿骨頭辷り症があります。特発性大腿骨頭壊死症は、成人が発症する大腿骨頭阻血性壊死で、病因不明のことが多くなっています。

 

ただし、ステロイド剤の使用、SLE、アルコール多飲、大腿骨頚部骨折、股関節脱臼などが原因となっている場合が多いようです。

 

症状としては突発的な股関節、大腿、膝にかけての痛みがあるというもので、日常生活の中で階段を踏み外したり、重い荷物を運ぶなどすると痛みを覚えます。

 

治療としては、免荷なども行われますが、主に大腿骨骨切り術や人工骨頭置換術が行われます。

 

大腿骨頭辷り症も原因不明なことが多いのですが、これは大腿骨頭が徐々にすべる症状で、外傷などから発生しますが、すべりを生じる潜在的異常があるとも考えられています。発症するのは成長期である10~16歳の男性に多く、両側性は約20%となっています。
小さな外傷でも発生し、肥満児に多いようで成長ホルモン過剰にも関係ありとされています。

 

症状としては初期の疼痛は安静すると直りますが、徐々に跛行が顕著になっていき、悪化すると激しい疼痛となる場合があります。治療としては、保存療法として牽引、整復などもおこなわれますが、手術療法が主体となっています。